山と街をつなげる庭づくり、fanlandscape。

ブログ「やまんちゅのよもやま話」

2018.09.24

植林をして分かって来たこと

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昨年の春から広葉樹の植林を始めてふた夏を越えて、植えた苗たちにも変化が表れてきました。

まず成長の速度。成長が早い物と遅い物がはっきりしてきました。

早い物では

ウリハダカエデ・イタヤカエデ・ヤマボウシ・ウワミズザクラ・エゴノキ・カマツカ・シデなど。

これらは高さで言えば倍以上になっているものもありました。

これらの樹木はまわりにも生えていて環境に適応しているものだと感じます。

また、もともと成長の速い樹木なのでしょう。

 

逆に遅い物は

アオダモ・アオハダ・ヤマモミジ・イロハモミジ・オオヤマザクラ・ツリバナ・ナツハゼ・など

これらは成長してはいますが周囲の草に埋もれてしまいそうです。特にアオダモはほとんど伸びておらず、一般に言われている『成長が遅い』と言うのはこんな苗の時期から当てはまるのだと感じました。

 

また、種類の違い以上に成長に大きく影響しているのがその場所。

大きく分けると、杉林と雑木林に分けて植えていますが、意外なことに同じ種類でも杉林の方が成長が早いことが分かりました。

●雑木林に植えたエゴノキ

 

●杉林の中に植えたエゴノキ

雑木を植えるのだから、雑木林の方が成長すると思っていましたが全く逆。

本日、山に入りながらその理由を考えてみました。

 

 

今回植えた杉林は間伐され、空が直接見えます。十分に日光が届いている状況でした。

一方雑木林は冬こそ落葉で十分に日の光が入りますが、肝心の夏は高木の葉っぱが茂り日光が木漏れ日程度しか届きません。

下に生えている草などを見ても雑木林は何も生えていないのに対して、杉林は沢山の草が生えています。

確かに山の中に入ると雑木林の下は落ち葉こそあれ歩きやすいイメージがあります。

 

今後も定期的に広葉樹の植林を続けていきますが、これらの経験を生かして成長が早く環境に適応したものを、間伐された日の光が入るす杉林を中心に植えていきたいと思います。

山での作業は大変ですが、これから年々成長していく樹木たちの姿を見るのは楽しみです。

いつの日か天竜の山々が紅葉の名所になるように植林の活動を続けていきたいと思います。