山と街をつなげる庭づくり、fanlandscape。

ブログ「やまんちゅのよもやま話」

2017.07.03

街路樹の剪定について思うこと

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今日の浜松は夏本番を思わせるうだるような暑さです。
こんな日は道を歩いていても、信号待ちをしていてもついつい街路樹の日影を拾って歩いてしまいます。
そんな貴重な日影を提供してくれる街路樹たちですが、これから暑くなるというこの時期にも関わらず丸裸にされてしまう街路樹をよく見かけます。
事務所の前の通りの街路樹もその一つ。カエデ系の街路樹で最近やっと緑も濃くなってきたと思った矢先の剪定でほとんど葉がなくなってしまいました。
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こういう選定方法を「強剪定」と言いますがこれをする理由として、
・台風の季節に備えて枝折れの防止
・枝葉が電線に架かることを防ぐ
・信号・標識など視界の確保
・ムクドリの集団ねぐら対策
・秋の落ち葉飛散防止
等があげれらるようですが、こんな剪定をしてしまっては本来の街路樹の目的が全く失われてしまいます。
街路樹は本来、生い茂る緑や秋の紅葉などで「街の景観を整え」、夏の暑さを防ぐ木陰を提供して「生活環境を保全し」、樹木があることによって「都市の暮らしが豊かになる」ことが目的で植えられていると思います。

事務所の窓から見たらこんな風に見えます。
まったく緑が目に入ってきません。余計に暑くなってしまいます。
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また、強剪定を行うと剪定した幹の先端がこぶ状になり、これから枝葉が出ても、本来の樹形とはかけ離れたものになってしまいます。

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こんな剪定をされてしまった樹木を見るにつけ悲しくなってきます。
確かに、鳥のフン害、落ち葉の片づけなど街路樹が生い茂っていると苦情などもあるのかもしれません。選定としてこの様な方法ならば手間がかからず、だれでも行えるのかもしれません。
ただ、あまりにも・・・と思うのは自分だけではないはずです。

日本庭園のようにきれいに仕立てを行う必要はないと思いますが、余分な枝葉をすかす選定方法もあります。この方法はまた後日ご紹介したいと思いますが、行政にはもう少し環境に対しての配慮をしてもらいたいと思います。