山と街をつなげる庭づくり、fanlandscape。

ブログ「やまんちゅのよもやま話」

2017.07.06

樹木たちの生命力

カテゴリ: タグ:

4月に山に植込みをして、すぐにシカの食害にあって丸裸になってしまったアオキ。
食害直後の写真
ファイル_000 (1)
もう茎だけになってしまいこれで枯れてしまうのかと半分あきらめていましたが、この雨で芽がぐんぐん伸びて見事復活しました!
ファイル_000
こちらは畑に植えたクロモジ。枯れてしまった後も抜かずに残しておいたら沢山の「ひこばえ(根元に生える新しい芽」が出てきました。

ファイル_000 (2)

もう一つは上の部分が枯れてしまった樹木。枯れた部分より下の幹に本来枝が出ない幹の部分に枝が発生する『胴ぶき』が見られました。
ファイル_000 (3)

樹木たちは自分が危機的な状況に陥ると、自分自身で最良の方法を探して対処しています。
地面から生える『ひこばえ』や本来枝が出ない幹から芽吹いてくる『胴ぶき』などは、自然の樹形が崩れてくるので見た目にあまり美しくありません。
これらは切ってしまってもよい、と一般的には言われています。自分も実際は切ってしまったりしていました。
ただ、毎回このようになっている樹木たちを見るにつけ、何らかの理由があるように思います。
最近はお客様にも『胴ぶき』『ひこばえ』が出てきたら、切らずにちょっと様子を見てください、と伝えることが多いです。様子をみて樹木たちが元気になればこれらは切ってしまってよいと思いますが、それまではイレギュラーな形で発生した葉っぱたちにも、生きるために仕事があるのだと考えます、

樹木たちの生命力と、生きるためにする行動には感心させられることばかりです。
これからも樹木を育てている者として、樹木たちの小さな変化にも気が付いてあげられたらと思います。