山と街をつなげる庭づくり、fanlandscape。

ブログ「やまんちゅのよもやま話」

2017.07.10

外来種について思う事

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今日朝、カメが道を横断していました。車を止めてみてみるとイシガメではなくてミシシッピーアカミミガメいわゆる『ミドリガメ』でした。
昔、祭りの縁日で売っていたミドリガメ。小さくてかわいいですが、数年でかなり大きくなり飼えなくなって近所の川に逃がした。なんて経験のある方もいるかもしれません。
これが増えすぎて生態系に影響を及ぼす外来種として問題になっていますが、植物の世界でもたくさんの外来種が生態系に悪影響を及ぼしています。
その一つが『オオキンケイギク』です。
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6月ごろ堤防や道端に鮮やかな黄色い花をつけた植物を見たことがあると思います。あたり一面に咲き誇る様子はとても美しく、見る者を楽しませてくれますが、それがこのオオキンケイギクです。
強靭で花が枯れた後の姿も汚くなく、冬季のグランドカバー効果が高い理由で緑化のために道路の法面などの利用されてきました。
ただ余りの強靭さに在来の野草を駆逐して、際限なく広がってしまうため、「特定外来種」に指定され、各地で駆除が実施されています。

ただ、ミドリガメもオオキンケイオギクも自らの意思で、日本の動植物を侵略してきたのではなく、かわいいから、きれいだからという理由から人間のエゴで日本に広がっています。
そして都合が悪くなったからという理由で、人間の手で増やしたものを人間の手で駆除していく。どんな記事を見ても外来種は悪だと喧伝しており、駆除が当たり前のように思われていますが何かずれている気がします。

これに懲りていればよいのですが、この時期からホームセンターのペット売り場で見かけるのは海外のクワガタやカブトムシたち。大きな個体も多く、捨てられたものが繁殖して日本の個体を駆逐していく。そんな想像しかできません。

植物も動物も日本の在来種が数を減らしてゆくのは悲しいことですが、罪のない外来種が駆除されているのを見るのもいたたまれない気持ちになります。

これら外来種たちの駆除以外の活用方法があればと、外来種の記事を目にするにつけ考えます。