山と街をつなげる庭づくり、fanlandscape。

ブログ「やまんちゅのよもやま話」

2017.07.11

庭を飾る草花たち

カテゴリ: タグ:

雑木の庭となると背の高い樹木に目が行ってしまいがちですが、樹木の足元を固める草花たちも庭を作る上で非常に重要な役割を果たしています。
雑木だけでは足元がすっきりしすぎてしまい、雑木の森の雰囲気が損なわれてしまいます。
山に行くと分かりますが、樹木の足元には草が茂り、花も咲いています。放っておけば動物たちや風が種を運んできてだんだんと雑木の庭として成熟していくのでしょうけれども、そこはあくまで作られた庭なので最初から森の雰囲気を出すために草花を植え込みます。

草花には大きく分けて3つの種類があります。一年草・多年草・宿根草です。

まず『一年草』
一年草は、種を蒔いたその年のうちに発芽し、花が咲き、種をつけ、枯れる植物です。一年花を咲かせ、種をつけて枯れた後はもう花を咲かせることはありませんが、次の年は残された種から新しい株が育ちます。アサガオやパンジーなどがそうです。

続いて『多年草』
多年草は、同じ株から何年も枯れずに続けて花を咲かせる植物です。多年草は冬でも基本的には葉が枯れずに残っています。花から種もできるので、放っておくとどんどん増えて広がっていきます。アネモネなどです

最後に『宿根草』
宿根草は多年草と似ていますが、多年草とは違い、冬になったら地上部を枯らします。寒い冬の季節をじっと土の中で耐え、また暖かくなりだしたら芽を出し、花を咲かせ、また季節が終わると土の中でじっと過ごすという植物です。冬になると何もなくなってしまって、一見枯れてしまったようにみえますが、実は根が生きているという植物です。チューリップや芝桜などです

グランドカバーには冬も緑が残る多年草、必ず春に芽が出てくる宿根草を多く使います。

シラン、アジュガ、ジンチョウゲなど春には多くの多年草、宿根草が咲いて雑木の庭が一気に華やかになります。
無題
   シラン   アジュガ     ジンチョウゲ

ただ、初夏からこれから秋に向かって咲く下草たちが少ないので、それらを探しに今日は地元の緑化木センターを回ってきました。
探せばあるもので。これからの暑い時期に咲く花たちも沢山あってどれを植えていけばよいか迷うくらいです。
無題2
これらはすべて多年草、もしくは宿根草で花期も長く、秋まで咲くものがほとんどです。
舌をかみそうな名前ばかりで、これだけ見れば全部きれいなんですが、あくまでも『雑木の林』の雰囲気を出す為の草花を植えなければなりません。派手すぎず、目立ちすぎず、なかなか難しい所です。
山に登ると夏は黄色系の花、秋は紫系の花をよく見ます。今回は自然の色に従って黄色と紫系の花を使ってみたいと思います。

来週早速、造園工事がありますので、春に咲く花とともに今回選んだ草花も植えて四季を通じて何かしらの花を愛でることができる庭を作りたいと思います。